"うろ"というお店について 其の5 お取り扱い商品とお店について
こんにちは。
相変わらずブログ記事の更新頻度が低い私です。
以前当店を運営する私たち2人はアパレル業界にいたというお話をしましたが、店を始めるにあたり、ファッションメインのアパレル店にしたくないなという思いがありました。
今回は当店でお取り扱いのある商品の共通点についてお話しします。
まず当店が思う取り扱いたいと感じる商品の基準として
・シーズン毎に毎度違うデザインを行なわずに、同じプロダクトを継続して作り続けている
その作り手独自の定番と言われるものを作り続けるというのはごく自然なことでありとても大事なことです。
同じものをずっと作り続ける、それはとてもしんどいことでもありますが消費者からの信頼に繋がり本当に意味での"ブランド"になっていく、それが正しい在り方だと私は思います。
パターンや素材を少しずつ変化させつつも、同じものを作り続けることによってそのプロダクトの強度や純度が増していく。
職人と言われる人たちは何年何十年も、毎日毎日同じものを作ったり同じ作業を同じルーティーンで繰り返していく。
その結果何にも変え難い美しいものや結果が生まれます。
民藝のものがまさにそうで、多少なりとも初期の作品群から現代のものは変化はありますが、親子何代にも渡り同じものを作り続けているのは個人的に美しい立ち位置だなあと思っています。
当の本人としてはこちらの気苦労も知らないで何を言ってるんだかと思われそうですが。。
・道具として、ゆくゆくはその人自身になり得るかどうか
"うろ"では旬のブランドや、わかりやすいトレンドまっしぐらな感じのものはありません。
気負わずに手が伸びてなんとなく毎日着たり使ったりするもの、という商品を提案できたらいいなと思います。
例えば実家で生まれる前からずっとあって、特に何も意識せずに何故かずっと使われていたもの、そこにあることが当たり前すぎて違和感ない透明の気配のもの、こういうが正に追い求める道具です。いいですね。最高です。
ファッションとしてではなく道具として使い倒していける。
使うほどにその人に合わせ道具もその人自身も変化していく。
やがて道具はその人自身となる。
生活の道具として、日々の日用品となりうることを基本として道具感MAXのものからファッションやユーモアのスパイスも混ざった商品まで、様々なバランスのものを展開しています。
見せる、装うためだけではない自身を形成するための商品を扱います。
・残していきたいものづくりや精神姿勢かどうか
日々私たちは労働の対価にお金を貰い、その限りあるお金を払って食べ物や日用品を手に入れて生活しています。その中で今持っているものが自分が本当に納得して購入したものなのか、これからも長く付き合っていきたいものなのかが大事なファクターだと考えます。
購入する=作り手や売り手の経済活動を支援するという事ですので、納得できないものづくりの作り手は応援したくないですよね。
どうでもいいブランドや企業から大切な資源や命を搾取して生み出すどうでもいい商品。
そんなものいらないし応援したくもありません。
かくいう私もジャンクでケミカルなものもバリバリ食べますし、俗に塗れたものに囲まれて生きています。100均にもよく行きます。
でもなるべくなら本当に美しいと感じたものやことで生活したいけどお金やその時の状況でそうも言ってられない。
バランスをとりつつ、その時その時可能な範囲内で本心から美しいと思う方向に向かえればいいですね。
以下話が脱線しますのでお時間ある方は是非どうぞ。
もちろん大手企業のものは価格も手頃で入手しやすいものが多いですが、商品開発やものづくりの段階で不透明な部分が多いのも事実です。
その中には動物実験や労働者への不当な条件での搾取等、目を背けてしまうことが現状あります。
そういったことをいまだに行う企業にはなるべくお金を落としたくないと思い、なるべく環境や動物に負荷を掛けない、自身の経済状況や環境の中での納得できる範囲で消費活動を行っていきたいですね。
まずはどういったものが世の中に溢れていて何故そうなったのか、じゃあその反対のベクトルのものは何だろうか等、知ろうとすることが重要だと思いますし、本を読むなり違う価値観の人と対話して知見を拡げていけば日々の生活の充足感が高められるのではないかと思います。
とりあえずSNSやテレビの情報の垂れ流しを見ている時間を減らし、トレンドやブランドイメージだけで選ばずに自身でモノも情報も考えて納得した上で選択しする。
じゃないと、ただ生きているだけの洗脳完了した脳死人間ばかりの世の中になっちゃうんじゃないかとビビっています。私自身そうなりたくないし。
本当に大事なことや核心部分はSNSやインターネットでは得られにくいと思います。
本線に戻りますが脱線した話も含め、
ブランドの哲学に感動して応援したい、世界観に魅せられたから応援したい。作り手さん自身の価値観の美しさに共鳴したから応援したい。絶やしてはいけない商品を作っているから残したい。
そういった理由で応援したいと思える作り手たちを当店では今後も紹介したいと考えます。
そしてできたら、一緒に応援していただけましたら売り手としても幸せなことだと思います。
・最後にこれから"うろ"(私自身として)の展望として
私は思い返すと今まで"モノ"に取り憑かれ"モノ"に執着してきました。
本当に自分自身が求める着地点はどこなのかわからないまま今を生きていると感じます。
自身が納得した選んだ"モノ"、本当は選んだのではなく蓄積した情報によって意識的無意識的に関わらず選ばされた"モノ"、"コト"ばかりで、本当の自分なんてどこにも無かったということを頻繁に思い知らされることが多々あります。
真実を見つけたと思っても後から振り返ると実は全然違って恥ずかしく思うことばかりです。
しかしそれは世の情勢やトレンドも、個人の価値観も、時代や年齢によって変化していくものでそれを受け入れつつも、それは本当に求めていた真実なのか、本当に美しいと思えることなのかを"モノ"を通じて"モノ"から離れる為に、これからもずっともがきながら日々"モノ"を通じて皆さんと、そして私自身と対話して研鑽する日々を送れたらいいなと考えています。
"モノ"を通じて"コト"を手に入れ、"コト"から離れることでゆくゆくは自身になっていく、無意識下の"イデア"を探したいと思っています。
そんな感じで堅い内容になりましたが最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。ドッと疲れたでしょう笑
私自身も普段ここまで言語化することは無いので、いざ読み返すとかなりしんどい内容だなと思いました笑
また次回、次はなんでも無いことが書きたいなあ。