quitan KAFTAN SHIRTS SUIBOKU(水墨)

哈尼(ハニ)族の千層衣を肩シームのない着物袖仕様で力の抜けた印象を持つ、ユニバーサルでベーシックなシャツに。

それは、イスラーム文化圏の男性が着用するカフタンの匂いを纏っても良い。

SUIBOKU(水墨)カラーは、紀州から取り寄せた備⻑炭をつかい、低温で色を入れ、水墨画のような奥行きある風合いに染色しました。

左の胸元の小さな内ポケットは、櫛をしまうため。

櫛(くし)とは、九(苦)や四(死)を払うもの。

古くから神聖であり、厄除けとしても用いられてきたそう。

いつも髪を整えてくださる方にそう聞いて取り付けた、ささやかなお守りです。

シルクとコットンの光沢のある美しい表情に淡いストライプが走るこちら。

そこから更に炭で染められた、ムラ感のある美しいグレーカラーが乗っています。

たっぷりととられた身幅に着物袖仕様が合わさり、肩の縫い目が無いことで軽い着心地。

更に両脇にとられた深いスリットと第一ボタンが無い小ぶりなスタンドカラーということで、軽やかな時期にぴったりです。

丸みのある立体的なボタンを閉めても開けてもどちらでもはまる、自由度の高いシャツ。

砂丘や岬など、風を感じられる場所がきっと似合うだろうなと思ってしまう、そんな一着です。

quitan

私達の世界は、豊かな”違い”で溢れていました。

世界中に散りばめられたそれらは、決して不調和などでなく、それぞれの地に根を張り、共存していたことでしょう。

ほんの100年前の世界—文明の発展とともに多様性が失われる前の世界とは、一体どの様なものであったのだろう。

点と点とを線で結び、紐解いてみたいのです。

“quitan”とは、そういった、いきいきとした文化との交歓の記録なのです。

カラー : SUIBOKU(水墨)

サイズ :

2 : 身幅63cm / 後着丈79cm / 裄丈80cm

素材 : silk 57% / cotton 43%